認知症の最後「認知症が原因の死因に診断のわかれ」
認知症の症状
認知症進行に現れる症状について紹介します。
正常老化
認知症でなくても、加齢に伴い物忘れや仕事が困難になる「正常老化」が見られます。
軽度認知症
買い物や金銭管理などの日常生活で複雑な仕事ができなくなります。
中程度認知症
TPO(時とところと場合)にあった適切な洋服が選べない、入浴させるためになだめる必要があるようになります。
やや重度認知症
やや重度になると、日常生活で以下のような症状が見られます。
- 独力で服を正しい順にきられない
- レシピどおりに料理ができなくなる
- 入浴をいやがり入浴に介助が必要になる
- トイレに水を流し忘れ、拭くのも忘れる
- 尿失禁・便失禁など
重度認知症
重度になると、日常生活で以下のような症状が見られます。
- 語彙が6個以下に減少する
- 「はい」など語彙が1つになる
- 歩行機能がなくなる
- 座位が保てなくなる
- 笑顔がなくなる
- 頭部を固定できなくなる
- 意識が失なわれるなど
認知症の最後
認知症の最後は、記憶や身体機能が失われて、寝たきり状態になり最後には死亡に至ります。
しかし、認知症としてだけでなく、認知症が引き起こす別の疾患として診断されるケースが多々あります。
これは、認知症が引き起こした直接の死因による診断が行われるからです。
例えば、うまく飲み込めなかった食事や唾液が最近を含んで肺に入ることで発生する誤えん性肺炎には認知症患者が多く含まれていると見られています。
このため、2012年調査で462万にと予想されている認知症患者数は多いにもかかわらず、死因別順位では少なくなっています。
認知症の死因が正しく認識されれば、認知症への理解も深まり、ケア体制の整備や治療法が進むと期待されます。
アート作りで認知症ケアの例
五感を使い脳活性化につながるアート作りが認知症のケアや予防に役立つと期待され、アート制作活動を取り入れる地域活動が広がっています。
脳を活性化させ、作品についてお互いに話し合うことでコミュニケーションを促し、当事者だけでなく家族も参加して、介護する家族のケアにもつながります。
認知症で脳の機能が全て失われるわけではなく、脳の別の正常な部位が補うことで絵を描くなどの創作活動ができます。
創作を通じて、ほめられるなどで自信の回復にもつながります。
創作活動の流れを紹介します。
- スタッフらが自己紹介
- 全員が握手するなど緊張をほぐす
- 創作活動の説明
- 必要な材料の配布
- 各自で制作
- 全員の作品を並べ鑑賞会(お互いに良い点を見つけほめあう)
- この間の活動は、約2時間ぐらいに設定
- 認知症患者は多いのですが死因順位は患者数に比べ低くなっています
- 認知症が引き起こす疾病による死因とする診断が多いと予測されます
- 認知症による死因が正当に評価されて、その対応策も発展します